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OneTrustでは、ウェブサイトのスキャンによって検知したクッキーをOneTrustが運営するクッキーデータベース「Cookiepedia」と照合し、自動で用途別にカテゴリー分けをする機能が備わっています。サイト訪問者は、サイトに表示されるクッキーバナーにより、これらのカテゴリー毎に同意・拒否を選択することが可能となり、一方でサイト管理者は、それぞれのカテゴリー毎に、同意の取得方法をオプトイン型やオプトアウト型等、各国の法規制に則してカスタマイズすることが可能です。
一例として、OneTrustの初期設定では次のようなカテゴリーが用意されており、サイトスキャンにより検知されたクッキーが自動的にこれらのカテゴリーに分類されます。
厳格に必要なクッキー:
ウェブサイトが正常に機能するために必要なクッキー等、通称必須クッキー
パフォーマンスクッキー:
ウェブサイトの訪問者数カウント等、パフォーマンス解析に利用されるクッキー
機能性クッキー:
ウェブサイトの機能を強化するために利用されるクッキー
ターゲット型クッキー:
ターゲティング広告等を表示するために利用されるクッキー
ソーシャルメディアクッキー:
SNSを通じてコンテンツを共有するため等に利用されるクッキー
なお、「Cookiepedia」と照合ができず、これらのカテゴリーに自動分類できないクッキーは「不明クッキー」に分類されます。「不明クッキー」については手動で調査をしたうえで、適切なカテゴリーに仕分けを行う必要があります。
また、以下の通り、クッキーのタイプについても自動的に分類が行われます。
ファーストパーティクッキー:
ユーザーが訪問したウェブサイトから発行されるクッキー
サードパーティクッキー:
ユーザーが訪問したウェブサイト以外の第三者ドメインから発行されるクッキー
OneTrustの管理画面ではスキャンで検知されたクッキーのカテゴリー情報に加えて、ライフスパン(クッキーの保持期間)やホスト名等の詳細情報が一覧で表示されます。「不明クッキー」についてもこれらの情報は取得されますので、調査に役立てることができます。
クッキーとその詳細の一覧表示イメージ
また、クッキーのカテゴリーや詳細情報は、編集画面から手動で編集することも可能です
サイト訪問者に適切な情報提供を行うため、OneTrustではデフォルトで各クッキーカテゴリーの詳細な説明文が用意されていますので、ウェブサイト管理者はそれらを一から考えて作成する必要はありません。また、スキャン機能とも連動し、検知された不明クッキー以外のクッキーはこれらのカテゴリー毎に自動分類されるので、一つ一つ手動でクッキーを分類する必要もありません。そのため、クッキーバナー導入の際のお客様の負担を減らすことができます。
一方で、手動で新しいカテゴリーを追加したり、各カテゴリーの説明文を編集することも可能です。たとえば、デフォルトのカテゴリーに該当しない特殊なクッキーを利用している場合はカテゴリーを新設し、そこに当該クッキーを手動で分類することが可能です。また、各国の法規制に対応をするために、これらの編集機能を活用することができます。たとえば、2022年4月1日から施行された改正個人情報保護法における個人関連情報の第三者提供に関連するクッキーの取り扱いがある場合には、それら特定のクッキーだけを一つのカテゴリーに分類して同意取得対象とし、法令やガイドラインに則して適切な情報提供が行えるようにカテゴリーの説明文をカスタマイズする、という方法が考えられます。
カテゴリー編集画面のイメージ
今回はOneTrustのクッキー分類機能の特長と活用方法についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。IIJではお客様のクッキーバナー導入を支援するきめ細かなサポートプランを用意しております。今回ご紹介した機能に関するご質問はもちろん、その他ツール全般の操作方法に不安があるお客様や、また、上記例でもご紹介した改正個人情報保護法に対応するための具体的な実装方法等についてお困りのお客様は、お気軽にこちらからご相談ください。
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